エスプーマをつくるための
基礎知識
思った通りの"泡"を作るのには、
ちょっとしたコツと経験が必要。
エスプーマは、ただ食材をペースト状にして亜酸化窒素ガス(N₂O)を添加すれば泡になるというわけではありません。食材とガスのつなぎとなる素材=増粘剤が必要です。そのつなぎとなる素材とは、ゼラチン、卵白、ジャガイモが基本となりますが、くずやにがりなども増粘剤の代わりになり、エスプーマ専用の増粘剤も販売されています。いろいろ試してみると新たな発見があると思います。また、このつなぎとなる素材の量や種類でエスプーマの質感も変わるので、注意が必要です。

ボトルに入れる液体は、よく濾してペースト状にしないとボトル内でダマになり、うまく泡を形成することができません。また、使用前によく振ることが、上手にエスプーマを仕上げるコツなので、ガスを添加したらよく振ってセットアップしてください。
エスプーマは、温かいものも、冷たい仕上がりのものもできるので応用自由自在です。基本的に、温かいものを作りたいときは、ジャガイモ、卵白を、冷たいものを作りたいときには、ゼラチンをつなぎ=増粘剤として使うと考えた方がよいでしょう。
ゼラチンの濃度による状態の変化
ゼラチンは素材の味を損なわず、簡単につなぎの役割を果たすスグレもの。ただ、濃度が仕上がりに大きく左右するので注意してください。
※ 左がゼラチン濃度2.0%、右が濃度1.5%のエスプーマ

生クリームの濃度による状態の変化
生クリームは動物性より植物性の軽いタイプのほうが仕上がりがよく、 また、ふっくらさせるなら乳脂肪は35%以上は必要です。
※ 左が乳脂肪35%、右が45%の生クリーム のエスプーマ
